3月のライオン



「ハチクロ」で大ブレイクした、羽海野チカの新刊。



東京・月島に一人で暮らす17歳のプロ棋士、桐山零。

銀座で泥酔した夜、彼は一人のホステスに介抱される。

次の朝目覚めると、そこには下町の古い家で暮らす三姉妹が暮らしており・・・。



一巻なので物語はまだまだ導入部。

一応は「成長する少年」を描いた「ハチクロ」が、胸キュン☆なラブコメ(死語だ)として大ヒットしたために、次の新作で取り上げられるネタについては大注目されていた。

それがいきなり「棋士」もの。

棋士漫画としては、いわずと知れた名作「月下の棋士」があるために、うがった見方を招きがち・・というのも、理解した上での新作というのがすごい。

(作品中にも、「月下の棋士」を思わせるシーンがある。見てのお楽しみ)

巻末にあとがき「ウミノとゆかいな仲間たち」が掲載されるのは、「ハチクロ」からのお約束なのだが、下記のような言葉がつづられている。



『マンガ作業というのは果てしない自問自答に似ています。

「どうしても気になってしまった」という事は、今の私が「どうしても考えなければならなかった事」が

 きっと、その箱に入っている-という事なのでしょう』(あとがきより抜粋)



設定とかストーリーとかにリアリティが無さ過ぎて、本当はこの作品をあまり好きではない。

だけど、自分を追い詰めて追い詰めて、自分と向き合って漫画書いている人の作品って、読まずにいられないんだよなぁ。

そこには、絶対に一つの真実というものがあるから。





ついでに。

「三月のライオン」という映画があった気がして、どういう意味なのか調べてみました。

「If March comes in like a lion, it will go out like a lamb.」

3月はライオンのようにやってきて、羊のように行ってしまう、こんな訳でいいのかな?

青春が辛ければ辛いほど、甘美な人生が送れるっていう意味なのか?

正直、棋士をやっている限り、一生、降りられない電車に乗っているようなものだと思うがいいのか?

ストーリーにオチがつく日は来るのか?!
商品名
3月のライオン 1 (1) (ジェッツコミックス)
価格
¥490
著者
羽海野 チカ
出版社
白泉社
発売日
2008-02-22
URL
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4592145119/kanshin-1-22/ref=nosim

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